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Hollywood News – ハリウッドニュース

日本もアメリカもテレビドラマは”シナリオ”の時代へ?

「ブレーキング・バッド」

アメリカで記録的大ブームを巻き起こした「ブレーキング・バッド」
(c) 2008 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.

日本では「半沢直樹」が今世紀のテレビドラマで最高視聴率を記録して大きな話題になったが、アメリカでは先月30日に最終回を迎えた「ブレイキング・バッド」が「半沢直樹」に勝るとも劣らないブームを巻き起こした。この2つのドラマの特徴を見比べると、いくつかの共通点が浮かび上がる。

まずは「ブレイキング・バッド」について簡単に説明しよう。長年真面目に生きてきた化学教師ウォルター・ホワイトは、末期の肺ガンであると宣告される。家族にお金を残すために、ウォルターは元教え子と化学知識を生かした『高純度ドラック』の製造を始めることになる。次第に生真面目な中年男性が危ない世界の深みにハマっていく…というストーリー。シーズン5まで放映され、米テレビ界の最優秀作品に与えられる第65回エミー賞では作品賞を受賞した。

この2つのドラマの第一の共通点は、作品にフィットしたキャスティングだ。
まず主演俳優を見てみると、「半沢直樹」は40歳の堺雅人、「ブレイキング・バッド」は57歳のブライアン・クランストン。華やかさはないものの、両者とも演技派俳優として知られており、本作の演技も絶賛された。ブライアンは同作品で3年連続主演男優賞を受賞しており、アカデミー主演男優賞のアンソニー・ホプキンスが「本当に素晴らしい俳優だ」というファンレターを送ったほどその演技力は高く評価された。また、主演以外の俳優に関しても、美男美女というわかりやすい華やかさはないが、適役の俳優たちが素晴らしい演技を披露している点も作品の完成度に大きく貢献している。

第二の共通点は、一話完結でなくシナリオが優れてた”連続ドラマ”になっていることだ。
アメリカでも日本でも多くのドラマは一話完結だ。一話完結は、ドラマの途中から見たり、うっかり見逃たりした人でも楽しめるというメリットがある一方で、視聴者に「絶対に1話も見逃したくない」という気持ちを植え付けることは難しく熱心な視聴者を獲得しにくい。「半沢直樹」では全10話が2部に、「ブレイキング・バッド」で全62話が5シーズンに分かれて描かれており、1話を見終わるとその続きが気になって仕方ないようなクラシックな連続ドラマになっている。このような連続ドラマはシナリオが命になるが、両作品とも話が進む毎に視聴率は上がっていき視聴者を魅了することに成功した。「ブレイキング・バッド」は巨匠スティーブン・キングから「21世紀のベストドラマ」と絶賛されるなど、そのストーリーは批評家からも非常に高い評価を受けている。

2作品とも恋愛要素はほとんどなく、主人公は銀行員と高校教師。どちらも気楽に見れるような内容でもなかったが、作品としての完成度が非常に高い「大人も楽しめるドラマ」であった。アメリカでは本作の他にも、世界情勢を描いた社会派ドラマ「ホームランド」など”シナリオ”が魅力的なドラマが大ヒットを記録している。日本でも大人の鑑賞に堪える、本格的なシナリオを持つドラマが増えることを願いたい。

文:橋本 トミオ

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